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News & Topics

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王 聞 さん
京都大学大学院
農学研究科 森林科学専攻
出身国:中国
王 聞さん

9月3日から4日の二日間、愛知県で行われた研修旅行に参加させていただきました。私にとって初めての研修旅行であり、普段体験できない非常に貴重な事を経験し、充実な時を過ごす事が出来ました。こんな素敵な機会を与えていただき、心から感謝しております。研修を通じて沢山の事を実感し、今までの自分の考え方や価値観とはまた少し違う面から物事を捉えたりする事が出来ました。

(1)トヨタ会館とトヨタ組立工場見学:住みよい地球と豊かな社会の実現のためのクルマ作り。

「環境と感動」、様々なテーマの中でもこの5文字に一番私の心が惹かれました。私自身は伝統的景観の保存に関する研究を行っていますので、環境問題にはついつい関心を持ってしまいます。機械系、製造業は私にとって関わりの少ない分野で、環境問題にここまで力を入れて取り込んでいる事を知りませんでした。本当に良い製品というのはただお客様に感動を与えられるだけではなく、地球温暖化や環境汚染を考慮し、環境に優しいかつ人々に感動を与えられる製品であることを知りました。

専門とする分野が違っても皆の目標は同じ、私達人類の住処である地球の環境保護とその改善。方法や実現手段は異なるが実現したい未来は同じ感じがしました。正に全ての道はローマに通ずだと感じました。

トヨタ会館の一つ展示コーナー

(2)南極観測船ふじ:人生 楽あれば苦もまた多し。

「南極観測船ふじ」の参観では「人生 楽あれば苦もまた多し。」という言葉が最も印象に残りました。南極観察隊隊員は南極への長い旅の間、何十人が一つの部屋をシェアし、狭い空間の中で船酔いと戦い続けていました。又航行中激しい揺れが続きますので睡眠時も全員がシートベルトを着用していました。厳しい環境の中、隊員らは自分の思いをベッドなどに書き置きしていて、この言葉もその中の一つです。

人生は楽な事だけではなく、どこの誰でも必ず何らかの苦痛を抱えています。苦痛な時期は人が一番成長する時期でもあると私は思います。困難が訪れたら逃げるか、堪えるか、乗り越えるかは人ぞれぞれの価値観や状況によりその都度選択が異なると思いますが、研究の道では逃げ場はないと思います。大半の人生は苦が楽より多いと思いますが、タフな人生ほど人を鍛え上げることができるのだと私は信じています。これまで遭遇した困難に感謝し、私は常に新しい挑戦に挑み続けます。

ベッドの書き置き

(3)他の留学生との交流:誰にも夢はあり、それを追いかける自由がある。

二日一泊、数十名私と似た留学生と共に研修旅行を終え、様々な人と話し合い、交流することができました。彼らは皆各自の目標を持ち、日本でスキルを磨き、自分の夢に向かって日々努力を重ねています。私も当然叶えたい夢があり、それを実現するために今ここにいます。

ですが現実は残酷な時もあります、夢を追いかけている途中で現実に敗れ、初心を忘れて行先を見失った人も大勢いると思います。私等はとても幸福であると感じました。NISFのおかげで経済面での負担が大きく減り、研究に一心になれて自分の夢を自由に追いかける事が可能であるからです。自分の今の環境を大切にし、研究に励みます。

宿泊先である温泉旅館

最後になりますが、奨学財団関係者各位殿に改めて深く感謝を申し上げます。奨学金、並びに今回の研修機会を設けてくださいまして本当にありがとうございました。感じた事、学べた事、今の初心を忘れずに今後の私の人生でいかしたいと思います。

徐 炳婷 さん
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科
出身国:中国
徐 炳婷さん

西村奨学財団における本回の一泊二日の研修旅行に参加した。本研修旅行では普段は体験できない、日本の世界一流の現代技術レベル、日本伝統文化の継承および職人精神等なさまざまな体験をした。かつ、本研修を通して、日本についてもっと詳しく理解することができた。

1日目、9/3の午前は、トヨタ会館あと組立工場を見学した。

トヨタは世界でも非常に人気のある車のメーカーだ。トヨタの工場を見学し、その製造技術について学んだ。展示されていた製造後の車はいずれも一流の車で、私の目は釘付けになった。人々がトヨタ車に魅了されるのも必然だと感じた。

トヨタには以下の三つの生産原則がある。一つ目「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ造る」、二つ目「品質はその工程で造り込む」、三つ目「不良品を後/工程に流さない」。車を産生するとき、このような方針に基づいて、お客様を中心にしているからこそ、トヨタは世界各地で流行している。

9/3 午後は、カクキュー八丁味噌の郷に行って、日本の伝統文化の継承と職人精神を学んだ。  カクキュー八丁味噌は江戸時代初期より、旧東海道を挟んで向かい合った2軒の老舗が伝統製法で造り続けている豆みその銘柄だ。今回、八丁味噌は人形の展示により昔の味噌の伝統製法を会社の文化として、私たちに説明してくださった。会社の発展を追求しながら昔の文化も保存されることに感銘を受けた。

9/3 晩、銀波荘に泊まった。一日見学した後、温泉旅館に泊まって、皆様と一緒に晩ご飯を食べたり、温泉に入ったり、心身をきちんとリラックスした。本当に大好きだ。また、日本式の晩ご飯を食べとき、周りの方々といろいろなことを交流し、圧力を解放した。特に、食事中、誰か歌を歌ったので、夕食の雰囲気を最高潮に押し上げた。本研修のおかけて、私も多くの友人を作ることができた。

9/4 朝、私が一番楽しみにしていた活動である、フルーツ狩り体験をした。

残念ながら、私はメロンを撮ることを忘れた。しかしながら、メロンを学校の研究室に持ち帰り、先生とクラスメートと一緒に食べた。

9/4 午前中、名古屋海洋博物館と南極観測船ふじ見学した。

右の図のように、こちらが1965年から18年間にわたって南極観測船ふじである。船に入って、南極観測任務に従事する隊員たちの食堂、病院、髪屋、床屋、輸送用、偵察用のヘリコプターと人形で隊員たちが仕事をする様子も再現されていた。これを見ると、南極観測の間に、当時の隊員の日常生活と仕事をイメージ出来た。

最後、リニア・鉄道館に電車の発展歴史を了解した。館内では、車両の車体に触れるだけでない、車の中に入って、車内の変化を感じることもできた。新しい車両の開発に伴い、日本の技術力の強さも体験した。

上記は本研修旅行の一般的内容だ。今回の見学により、日本の技術力と文化遺産の継承をもっと深く理解した。西村奨学財団の皆様におかれましては、日々の研究活動の資金援助をしていただくだけでなく、この度のような貴重な経験ができる機会を与えて下さり本当にありがとうございました。

張 喆 さん
大阪府立大学大学院
国際公共政策研究科
出身国:中国
張 喆さん

時間が経つのは早いもので、自分が日本に来てからもう四年が経ちました。この间、生活と勉强の中で、日本の文化、風土と歴史をだんだん体得して感じました。しかし、先進的なトヨタ組立工場や伝統的な八丁味噌工芸などを実地に見学する機会は少ないです。西村奨学財団が提供してくれたこの机会に深く感谢しています。

最も印象的なと言われている日本の文化は、革新と伝統の組み合わせです。トヨタは世界で最も有名な自動車メーカーとして、「今より良い車を作る」という信念を持って、絶えずに革新と挑戦しています。環境保護は世界の最も重要な課題の一つとして、トヨタはずっと各種の環境保護車の開発に力を入れています。例えば、21世紀に入っていないトヨタは、電気とガソリンを組み合わせたハイブリッド車を初めて量産し、今後もCO2排出量ゼロのエコカーに挑戦します。しかし、実現する過程で、社員が絶えず新しいアイデアと技術の革新を提出する必要があります。工場を見学する過程で、「車を作り、人を育む」という理念を深く体得しました。科学技術は絶えず発展していますが、トヨタはずっと「手作業」を重視しています。

八丁味噌は1337年に設立されました。今から700年近くの歴史があります。私は特に百年の企業として、どのように歴史の試練に耐え、さまざまな時代の大きな変化に生き残ることができるのかを知りたいです。見学を通して、目の前の利益を追求せず、伝統工芸を受け継ぎ、職人精神を発揮することを理解しました。私に最も影響を与えたのは伝統的な製法の継承です。例えば、仕込み用「木桶」,直径、高さとも約2メートル、重さは約700キロです。昔も今も石積み職人たちの手で一つ一つ円錐状に 積み上げります。また、伝統的な味を守るために、大豆と塩と水のみを使い、人の手を入れず二夏二冬、自然の摂理に従うという昔ながらの伝統製法を守ります。

革新も同時に日本の鉄道業界の発展を表しています。見学中、日本の鉄道の発展の歴史を知りました。1948年に製造されたC62蒸気機関車から1994年の955形の新幹線試験電車、2005年に製造された最新型N700系新幹線電車まで。絶えない革新の背後には、科学研究者の絶えない努力と実践があります。自分でとても幸運に思って、自ら試して211系を運転しました。乗降時の安全確認を行った上でのドアの開閉や車内アナウンスなど、運転手技術の専門性を感じました。

日本は島国として、海洋は日本国民と密接に関係しています。日本独特の風土と食べ物も作りました。名古屋海洋博物館を見学して、港の重要性を自分で知りました。港の建設は世界とつながるようにして、全世界からエネルギーと食べ物を得ました。さらに海洋を理解し、南極を理解するために、日本の科学者は1965年に南極を深く考察しました。自分は南極を見学することによって、南極に行くには多くの準備が必要であることを知りました。観測船の中には医療室や理髪室などがあり、科学者の大変さや探究心を体得しました。研修の最初の夜は銀波莊に住んでいました。一目で雄大な海が見えました。忙しい学業の中で少しリラックスしました。ここでは日本らしい夕食と日本の伝統的な朝食を食べました。ここに来て、温泉に言及しなければならなくて、入浴し終わった後に、一日の疲労感はすべてなくなりました。

日本に来てから、自分に一番大きな感動のは日本人の情熱です。今回の研修の過程で、財団の先生だけではなく、各見学所の解説員も含めて、自分は彼らの情熱と忍耐を感じました。

研修の過程で、自分は知識を増やしただけではなく、日本の文化、風土と歴史をもっと理解しました。

陳 郁惠 さん
同志社大学
商学部 商学科
出身国:台湾
陳 郁惠さん

過去と現在の技術、文化の触れ合い

去年の研修旅行はあいにくの台風で一日旅行になりましたが、今年は二日間ともいい天気でした。今回の研修旅行は愛知県の豊田市、岡崎市、蒲郡市、名古屋市を訪ねました。

一日目は豊田市の株式会社トヨタを見学しに行きました。世界中で名高いトヨタ社の理念や社会への貢献、車両の展示などをトヨタ会館で見ました。その後、おそらく人生の中でなかなか入れない自動車組み立て工場に向かいました。技術が進歩した今日は、工場自動化が当たり前になり、人の代わりに機械が組み立て作業を行うのだと思いましたが、工場の中には作業員たちが機械とともに、一人一人車の部品を設置しているところを見て、驚きました。これは「自動化」ではなく「自働化」という トヨタ独自の生産方式であり、高い品質の自動車を生産するために人間の力は欠かさないと思い、これは恐らく日本に限らず、世界中でトヨタの自動車が見られる理由の一つであろう。それからは岡崎市の八丁味噌の工場をも見学しに行きました。和食といえば必ず挙げられる味噌汁を作る味噌という日本特有の調味料は、どのように作られているのかを工場の方が説明してくれて、元々は江戸時代に非常食として作られたのを聞いて、とても面白いと思いました。日本の現代と昔における技術の素晴らしさがわかる一日でした。夜は海に隣接する伝統的な日本旅館で宿泊し、美味しい料理を食べた後温泉に浸って、こうして一日目が終わりました。

二日目は蒲郡市に訪れ、朝から自然と触れてフルーツ狩りを体験しました。朝食が思ったより量が多かったので、残念ながらぶどう狩りは少ししか食べられませんでした。ですが、まさか全員一人一つずつメロン丸ごと持ち帰ることができ、大満足でした。フルーツ狩りの後は、名古屋港での東山ガーデンポートで昼食を食べました。しかも昼食はなかなか手軽に食べることができない「ひつまぶし」でした。実は去年のゴールデンウイークに個人で名古屋へ旅行しに行きました。その時ひつまぶしを食べようと思いましたが、値段が高いので諦めました。ですので、ひつまぶしは二日目で一番期待していた食事といっても過言ではありませんでした。食事の後は展望台や海洋博物館を回り、そしてなんと実際に南極へ遠征しに行きました観測船「ふじ」の見学もできました。観測船はとても綺麗な状態で保存され、船内を回っている間に、自分も一人の船員になったような感じになり、とても貴重な体験でした。二日目の最後は、JRのリニア・鉄道館へ見学しに行きました。古い蒸気機関車から、最新の新幹線、そしてこれから誕生するリニアの等身大の車両を見て、とても興奮しました。日本の電車はとてもカラフルで、車両の内装もとても豪華なので、鉄道ファンではない私でも様々な車両を見て子供みたいにはしゃぎました。残念ながら、時間が足りたくて、電車の運転シミュレーションゲームは参加できませんでしたが、次回はまた名古屋へ個人旅行しに行く時、試してみようと思いました。今回の研修旅行も様々な文化に触れ、そして日本の異なる業界の技術を知り、貴重な経験ができました。また、新しい友人もできましたので、とても価値のある研修旅行でした。